初作業

 さて、作業に精を出しますか!

いろんな部品の塗装と錆を落としていきます。スイングアームはドブ漬けできなかったのでディスクグラインダーで研磨すると、見違えるように錆が取れました。

トップブリッジ

塗装を剥がし、裏側や込み入ったところはサンドブラストの威力を借ります。

フロントフォークをヤフオクで調達

10/01/11

妻子が寝ている間に起きて、作業開始。

調達した物。下側のほう、少しメッキが薄くなっている部分があるが、私が取り急ぎほしいのは1本だけでなので良い。車両についている良いほうの1本と組み合わせて修理することに。

 インナーチューブの擦動部にメッキのはがれがあります。境界部分は研磨した痕跡がのこっています。これは使わないほうが無難です。

Cリングとプレーンワッシャーが泥まみれ。タイヤレバーをオイルシールの底面にひっかけて、数か所グイッとこじれば容易にオイルシールを抜き取ることができました。アウターチューブのオイルシールとの接触面を1000#のペーパで軽く研磨しておきます。

こりゃひどいわ。

100ccにも満たない、ヘドロのような真黒なオイルが出てきました。何年もメンテナンスしていないものでしょう。

抜き取った

オイルシールとプレーンワッシャー。このプレーンワッシャーは驚くほど腐食していて、ほぼなくなりかけている部分もあります。ひどい腐食です。オイルシールは純正品のようで、外周面が金属になっています。今のリプロパーツは全部ゴムです。

左右のプレーンワッシャーを比較すると、如何に片方の腐食がひどいかわかります。

 

車両についていたものを分解

10/01/16

購入した車両についていたフロントフォークを分解する。オイルシール不良のまま長期間走行したためか、アウターチューブにこってりとおいるの付着があります。

洗浄液をふたつきの収納用具に入れておき、その中にボトムケースを入れてゴシゴシ洗います。ストレスなく油汚れが取れるのでこれは楽です。洗浄液はそのまま。ふたを閉めて保管します。

インパクトレンチで内部部品を分解していきます。これを使うと、あっけなく緩みます。とても便利です。特殊工具は不要なんです。

 左側のインナーチューブの腐食は車両搭載状態でみるよりも思った以上に進行していた。半田でごまかす手もあるが、使うことはやめにしておく。

なかから出てくるオイルは、乳化しています。キャラメルのような色です。

オイルシールは、このようにタイやレバーをかまして、体重をかけて、えいやっ、とはずします。180度の位置で荷重をかけると、それほど苦労せず取り外すことができました。

 もともと車両についていたアウターチューブの下側にはDN,DRと刻印があります。ヤフオクで仕入れたものは、3R,5Bとあります。製造ロットなのでしょうが、その暗号に興味が出てきます。一見、ヤフオク仕入の方が状態が良さそうですが、鋳肌のざらつき感が大きいので、もともとついていた方をバフ仕上げで活用することとします。

いよいよ、ベアリングです。ボールは何か数が少ないような気がしますが。特に錆はないが、グリスはカチカチです。とはいえ22年間車検をとっていない車両にしては状態は良いといえます。ちゃんとグリスが入っています。でも、玉の数が少ないようなあ。

ボールレースの状態を確認するためにグリースを洗浄する。錆のようなものの付着があるが、爪で表面の状態を確認しても特段の段差は見受けられない。テーパーローラーベアリングに交換すればよいのだろうが、なんかもったないような気がする。車両状態では特に不具合は見受けられなかったが、どうしようかな~。

三又の状態。

ベアリングレースに不具合はないと思うのですが、再用可能でしょうかね。

どんどんばらしていく

10/01/23

 こういう状態でガレージで鎮座中。

 キックペダルを外そうと思うが、固くて外れない。思案した結果、Z1のマフラーバッフルを取りはずために自作した簡易スラインディングハンマーを使ってみた。すると、簡単に外れました。こういう”引き抜き”工具って以外と重要。

 左ブレーキディスクですが、裏面がこの通り激しく腐食しています。キャリパーが片押しになっていたようで、パッドB側は、働いていなかったようです。ここはいずれこすれるところなので放置していてもよいのですが、なんとなく気持ちが悪いので真鍮ブラシで適当にゴシゴシだけしておきます。

 リヤホイールを外しました。スプロケットダンパを外すと、見事に赤錆び。しかも微小の滑りが発生した箇所なのでしょう、錆びの粒子が小さくて、光妙丹のようです。エアでふかすと、近所迷惑なホコリが、”ぶふぁっーーつ”と出てきました。

 ホールのベアリングの状態は大変良かったです。かなり軽くまわり、ごろつき感は全くありません。グリスも少々変色しているもののOKです。普通、グリスが黒ずんだり乳化したりしてますが。

 最初、ダンパケースの錆を電動ワイヤブラシ(ボール盤活用)で白い粉を削り落していましたが、この際スプロケットもきれいにしようと思い、取り外すことにします。折り曲げ座金は再利用したいので、慎重に爪を戻します。

錆びている部品をクレラストリムーバーの3倍希釈液にドブ漬けする。にわかに泡立ってきて、面白いように錆が取れていく。

 ブレーキペダルを外しました。リターンスプリングのはずし方がよくわかりませんでしたが、たぶん、フットレストを取り外さないといけないのでは?そうするとマフラーも外さないと?カワサキさんのメンテナンス美学を疑うような設計なのか、もしくはもっと簡単にできるのか?いやいや、リターンスプリングを引っかける車体側の構造とブレーキペダル側の形状を考えると、それ以外ないと思うだが。

 ちなみに、取り外してみると、思っていた以上に錆が深刻であることがわかりました。まあよくもまあ、ここまで錆びるまで放置していたものだ。ペダルはヤフオクで1000円~そこそこの品物が手に入るので、これは再メッキするより中古品と取り換えた方が安くつくような気がしてきた。

 スイングアームのピボットシャフトが抜けました。泥のような液体が付着しています。グリース感はのこっているが、ほとんど泥水同然。

  このスイングアームピボットのブッシュが、W3のウィークポイントであることは多くのサイトで言及されていた。かじり傷のあるものが多いと。この車両の部品は、見た感じではそれほど傷ついていないが、グリスを良く拭き取ってみると、左右いずれも腐食ピットのようなものが発生している。やはり泥水の仕業か?

 それほど摩耗していない。メーター読み28000kmでこれくらいしか減っていないとすれば、ツーリングでの使用がメインか?